20150505 PRO-MENER 財布のオーダーメイド ③櫻明堂と職人さんからの提案
さて、今回は自転車通勤時に左の前ポケットに入れる、とのこと。
Mさんは競技用自転車に対応したスーツを着ていらっしゃいました。
ジーンズでもよさそうな気がして、そう聞くと、実はジーンズは自転車には最悪で、擦り切れるし足も動かしづらいというお答えでした。知らなかった。
そんなお話もあったので、少しでも薄く小さくしてはどうかというご相談を池田さんにしました。左がPRO-MENERの既製品。右がオーダーメイドのサンプル品です。
決して既製品が大きいわけではなく、普通のサイズなのですが、カードを横に入れることによってこれだけ省スペースになります。
このサンプルは財布自体も、小銭入れもホックで留めてあります。これについてはオーダーメイドですので、いろいろご相談も可能です。
薄さも気にして作ってあるので、少し薄くなります。
裏地に薄い生地を使ったり、革を薄く漉けば薄くなりますが、その分、高級感は減りますし、丈夫さも失われます。
中はこんな感じで…
お札がぴったり、ギリギリ入るサイズです。
裏地の生地の色と、ステッチを赤色に変えるというのは、カスタムメイドの範疇でできるとの判断になりました。
カスタムメイドはフルオーダーメイドと違って、既製品の一部分を少し変えるという作り方になります。
特別な型紙を1から作る必要がありません。
その分、カスタムメイドだと既製品とそれほど変わらない価格で、自分だけの品が手に入れることができます。
こういったご提案をMさんにメールでお送りしました。
次回はご返答と価格についてです。
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少し脱線します。
私自身もカスタムメイドの手帳の注文を200点以上請けて制作したことがあります。
そんなに変わらない行程とはいえ、ひとつひとつ、カスタムする場所や種類にミスがないかを確認するだけでも相当神経を使います。
型紙を1から作る必要がないとはいえ、流れ作業でできなくなってしまうし、気を遣う作業です。その分、愛はこもるわけですが、確実に時間を使うし、価格に跳ね返る部分でもあります。
PRO-MENERの場合は、ほぼサービスといっても構わない価格でそれを実現してくれるのだから、池田さん、優しいなあ、と思ってしまいます。
今だけ、まだブランドを立ち上げたばかりだからそこまで決まってない、というだけかもしれませんが。
こういうサービス部分は、櫻明堂でもどう対応するか、悩みどころです。
既存の百貨店にできないことをするのが櫻明堂。
そうでなければ、私は漫画家のまま、こんな会社を作ったりしませんでした。
ではどこまで何ができるのか。
今年はお客様と職人さんに向き合って、試行錯誤しながら探っていきます。