Norder 日本のオーダーメイド百貨 制作日記

日本のお誂えものを、見て買って、意見を交換できるサイト・店舗をつくる。そんな決心で会社を立ち上げた社長の日記です。http://norder.jp

4/19休業のお知らせ、ものづくりの会 番外編BBQ & 前夜祭のお誘い

4/19(日)の櫻明堂店舗は臨時休業をいただきます。

<ものづくりの会 番外編BBQ & 前夜祭のお誘い>

今週日曜(4/19 12:00~)に、ふじみ野でBBQを行います。
現在20名程参加予定で、まだ大丈夫ですので興味を持ってくださった方はぜひ、ご連絡くださいね!
BBQを担当してくださるのは、BBQが人生というYさん、会場は手嶋屋の手嶋さんの別荘という、なんとも、すごいおいしいものを食べて気兼ねなくゆっくり出来そうな組み合わせです。

会場は池袋から27分のふじみ野駅からタクシーで10分(1000円)の場所。
緑と畑と、10名以上宿泊できるというログハウスと、最近DIYでみんなで作ったという小屋があります。

ちなみに、ものづくりの会というのは革職人の松永さんと私が主催の会で、年に1~2回、ものづくりが好きだったり、業にしていたり、そんな人たちと交流したいという人々が集まっています。

天気も土日とも良さそう!
http://fujimino.cqc.jp/

人生でいちばん、友人に薦めたい映画

人に何かを届けるということ


今は櫻明堂でオーダーメイドのものを紹介する、というのが本業だけれど、その前、私は漫画家とイラストレーターという仕事で食べていた。
少年誌で連載を5年、有難いことに、10万部を超えた単行本もいくつかあって、プロの漫画家のはしくれとして存在していた。連載の終わりには次の連載の話を十件以上頂いたけれど、それを断って今はこの仕事をしている。
とはいえ、趣味で漫画を描き始めてから20年近く、物語を作ることと向き合ってきたつもりだ。
だから、物語をつくる、それを表現する、ということには人一倍、思い入れがある。


そんな意味で、さきほど目に留まった村上さんの記事には本当に共感した。

人が表現するものは怖いものだ。
案外簡単に、人を操作できてしまう。
人が傷つかないよう、正しい意味で伝わるよう、洗脳しないよう、吟味して届けようと、気を付ける。

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映画「イミテーション・ゲーム」

 

映画館で上映が終わった後、暫く立てない映画が、私の人生にはいくつかあった。

3月の終わりに観た映画は、更にそのあと、ご飯を食べる気すら起こらず、どこに行くあてもなく、打ちのめされ、ただただ、左右の足を動かし続けるだけだった。
美しい飲み物を舐めながら、この映画が生まれた幸運と、出会えた幸運に祝杯をあげたかった。作ってくれた、そして関わった人々に感謝したかった。


一般的な評価は知らない。アカデミー賞多数ノミネート、脚本賞受賞くらいか。
配給会社は名も知らぬところで、そのせいか、席はガラガラだった。終わった後、さっさと帰る人が多かった。
でも、私の友人なら、私がこの映画をこんなにも尊いと思うことを、わかってくれる気がする。
こんな場所に書いてあるこれを読んでくださっているあなたは、初めて検索でたどりついちゃった人か、そうでなければ私の友だ。

映画とは関係ないけれど、たとえば、世の中にはこんな問いがある。
「明日、戦争になって、あなたは戦場に兵士として連れて行かれたとする。あなたは人を殺せるか?」
分からない。
だけど、実際にその選択に向き合う前に知っておいたほうがいいことが沢山ある気がする。
そんな意味で、私の友人に、この映画を見てほしい。


ただひとつだけ、場面転換で時間の飛び方が前後に激しいので、それは注意して観ていないと置いてけぼりになるかも。

連れて行ってくれた友人に感謝。


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久しぶりに丸1日、休日として六本木で1日を過ごした。折りしも桜は満開。去年は毎日昼ご飯を食べていた、檜町公園の桜に再会。

 

木曽漆器のイベント「いただきます!塩尻」at銀座

銀座で3月27日に開催された木曽漆器のイベントにお邪魔しました。
実際に塩尻の小学校で給食に使われている机と漆器で、ごはんをいただくというもの。
櫻明堂で秋くらいから取り扱わせていただく…頂けたらいいなー予定の、カスタムメイド漆器のお話もあったりして、わくわくしていました。
まずは酒器からで、それに合うお酒もご紹介いただけるそうで、自分がまず注文したい。
www.ginza-nagano.jp


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食べてしまったけれど、「キムタクごはん」。
実際の給食のご飯、とのことでしたが、レシピが工夫されていて本当においしい。
学習机+椅子もオーダーメイド可能ですので、ご希望の方はどうぞ。家事机として注文される方も多いということです。
お箸は持ち帰って使って下さいね、とのこと。

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お椀、高台がないつくり。肌触りが素晴らしい。f:id:norder:20150405192530j:plain

こちらは結局、ガーベラとバラを買いました。桜の開花に浮き立って、普段は選ばない桜色のみの花々。
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春のもさもさ

3月17日の話。

春が来た。

友人と千駄木を歩いていると、沈丁花の香りが広がった。
沈丁花の満開が、ちょうど確定申告の時期で、沈丁花の香りがすると確定申告しなきゃと思うんだよね、と話す。

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桜の蕾はまだ固く、でも、あたりの石塀のそこここから緑の草が顔を出している。
こういう、塀の間の、春のもさもさ、好きなんだよね。
と話してから、「もさもさ」は無いよなあ、と反省する。
これから櫻明堂の記事を書いて行くのに、文章力と語彙力はどうしても必要なのに、これではどうしようもない。いい大人の女性が「もさもさ」って。句会にでも行けばセンスがよくなるか。

 

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秋の金木犀は大学の新学期の始まりの香り。
銀木犀は中高の文化祭の香り。
香りは直接記憶と結びつく。

根の津でうどんを食べて根津駅で友人と別れる時、また沈丁花の香りがした。
「あ、確定申告の香りだ」
友人が言った。

あまりよろしくない記憶を残してしまったようで申し訳ない。

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こちらは、1月18日にいただいたフラワーアレンジメント2つと桜…の残り。
葉が随分長いこと持つのには驚いた。今週末には花を買ってきて足そうかな。

スギダラケ倶楽部の若杉さん講演

こんなに楽しい会社、はじめて見た。

去る3/7、内田洋行のグループ会社、パワープレイスのデザイナーの若杉浩一さんの講演に行ってきた。
締め切りが目前にあったけどどうしても行きたくて、30分の講演のために往復1時間半かけて、後悔はひとつもない。行かなかったら後悔してた。

スギダラケ倶楽部とは、南雲勝志さんと若杉浩一さんは2004年に立ち上げた、杉を愛する人達の会である。

愛とユーモア、そして挑戦。

若杉さんたちは実際に美しいデザインの商品を沢山つくっていらしてその画像が圧巻で、更に説得力のある実績をのこしておられる。
たとえば、地元の杉をふんだんに使ってつくられた宮崎の日向市駅、利用者数が4割増え、メンテナンスを市民がしてくださるというおまけつきという、効果が出たりしているという。

そんな方が、楽しげに語る30分は至福の時間でした。
JR九州の取締役の方が変わっていくお話、いくつになっても、人は人と接することで変わるんだ、そんな勇気をいただきました。

藤巻幸大さんを初めて見たときのような、ああ私、この人好き!という嬉しさ。
あまりスギに関係ない仕事だけど、スギダラケ倶楽部、入れてくれるなら入ろう。

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スギで屋台を作ってしまうとか、それが本社前に展示してあるとか。
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スチール家具メーカーだったのに、本社の塀が杉。いい味出してる。

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三ツ紬手帳、フールス紙とトモエリバーの厚さ

オーダーを頂いていた三ツ紬手帳を発送しました。
2冊とも同じ方でした。

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どちらも196Pの手帳なのですが……厚さがこれだけ違います。
Mサイズの手帳がいつもより分厚いのは、白紙のノートの手帳だからです。


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白紙のノートの手帳には、万年筆でも鉛筆でも書き味の良いよう、フールス紙というすこしざらつきのある分厚い紙を使っています。

他のものはトモエリバー手帳用紙という、大層薄くて軽い紙を使っているので、手帳自体も薄くなります。

 

経緯絣の泥大島紬¥3,400-(税込み)

緑の葉に橙の菊の丹後縮緬¥4,800-(税込み)

 

ようびの大島さんとの出会い

3月になった。春が来る!

 

ひょんなことから、岡山の家具工房「ようび」の大島さんと、一緒に楽しいことをやっていこう!ということになった。

大島さんはすごい人で、どこがどうすごいかは、検索してもらえればすぐ分かる。たとえば、難しいと言われていたヒノキの家具を初めて作った方。


はじまりは、日本元気塾繋がりのイベントだった。
日本の伝統工芸を広めていこう、という活動をしているNPO法人まちづくりGIFT」が主催する交流会だった。職人とざっくばらんに飲みながら語る会。おもしろそう。

その2/19の会のゲストが大島さん。喋れる明るい家具職人。日本の森の危機を知り、5年前に岡山の西粟倉村に移住して、家具を作っていらっしゃる。

詳しい話はいつか書くとして、かいつまんで話す。
ようびさんの家具が見たい!と、3日後の「東京の森展」に私が伺い、翌日のお昼に大島さんが櫻明堂に来て下さった。そして、一緒にやろう!と決まってしまった。すごい。

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驚いたのが、ろうそくの話。
前回書いたろうそくの日記、あの2日後の2月19日に初めて大島さんにお会いしたのだけれど、そのプレゼンの中で、「寒くて100均のろうそくを買って使っていた」というくだりがあった。
「おお!一緒!」と勝手に一気に親近感を持った。なんて偶然。

そんなろうそく仲間の大島さんの作られる家具、ご紹介できる日を楽しみに…目の前の仕事片付けます!
締め切り2つと、3月は確定申告もあるし、さあ春だ急げ。